兵庫県震災復興研究センター

阪神・淡路大震災の直後の大混乱の中で、いち早く被災者の暮らしの復旧、被災地の復興を目標として、日本科学者会議兵庫支部と兵庫県労働運動総合研究所が共同で個人補償の実施を中心内容とした「震災復興のための提言」を1月 29日に国と被災自治体に提出しました。そして、この2つの研究機関を母体に1995年4月22日、兵庫県震災復興研究センター(震災研究センター)が設立されました。

「被災者を助けたい」阪神・淡路大震災、最後の一人まで救済を

改めて、クラウドファンディングの取り組みを開始しました。

◆タイトル:「被災者を助けたい」阪神・淡路大震災、最後の一人まで救済を
◆期間:2022年1月14日(金)~2月28日(月)
◆企画の詳細:下記をクリックしてください

camp-fire.jp

今回は、「借上公営住宅」の退去問題の市民検証活動を中心にすすめます。 
なお、新長田南再開発の市民検証報告書『負の遺産を持続可能な資産へ』は、1月20日過ぎに完成します。

3・21「借上公営住宅」強制退去問題 報告会  -対談 借上復興住宅からの転居者の実態について-

兵庫県震災復興研究センタ-の出口俊一です。
この度、『「災害多発社会を考える」報告書(Ⅵ)“復興災害”の現状と課題(その2)』(2月17日付)を作成しました。
同報告書の「借上公営住宅」問題篇で、はじめて転居者調査が明らかにされました。
そこで、執筆者の井口克郎神戸大学准教授と吉田維一弁護士のお2人に、下記の通り報告と対談をしていただくことにしました。
現下の状況を考え、ZOOM参加可能と致します。チラシは、添付ファイルに。
        -記-
3・21「借上公営住宅」強制退去問題 報告会
 -対談 借上復興住宅からの転居者の実態について-

◎日時:2021年3月21日(日)午後2時~4時30分

◎会場:ふたば学舎 多目的室
神戸市長田区二葉町7-1-18   078-646-8128
JR新長田駅から徒歩13分、駅1階に案内板あり。○地下鉄海岸線駒ヶ林駅から徒歩6分

◎内容:
借上復興住宅裁判で検討されなかった転居者の実態
吉田 維一氏(借上復興住宅弁護団事務局長)

転居者調査からみえる転居の生活・健康への影響
井口 克郎氏(神戸大学大学院発達環境学研究科准教授)

◎参加方法:■来場参加の場合
郵送、電話、FAX、Eメールいずれかで
①お名前
②所属または地域
③住所
④連絡先
⑤来場参加かZOOM参加か
をご連絡下さい。

■ZOOM参加
3月14日(日)までに、上記をご連絡下さい。報告書を郵送(送料込み、1,200円)し、
ZOOMの参加用リンクとカンパ振込先をお伝えします。

 

◎申し込み先:兵庫県震災復興研究センター
653-0041 神戸市長田区久保町7丁目4番10号
電話:078(691)4593 /FAX:078(691)5985
Eメール:td02-hrq@kh.rim.or.jp
ホームページ:https://shinsaiken.hatenablog.com
携帯:090-5658-5242

◎主催:兵庫県震災復興研究センタ-、借上復興住宅弁護団
◎後援:神戸大学大学院人間発達環境学研究科 ヒューマン・コミュニティ創成研究センター

 

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報告会/「復興災害」の現状と課題

11・21報告会/「復興災害」の現状と課題 のご案内です(添付ファイルに案内)。

報告会/「復興災害」の現状と課題


“創造的復興”がもたらした復興災害

 新長田駅南の再開発地区は、林立するビルでまちの雰囲気が一変した。かつてのように人々の行き交いで賑わっておればいいのだが、真新しいビルでは多くのシャッターが下りたままになっている。あの大震災から26年近く経って、瓦礫は取り除かれきれいなまちになっているが、かつての雰囲気は戻っていない。震災から10日も経たないうちに、このときぞばかりにと20㌶にも及ぶ巨大な復興再開発事業が計画され、実行されてきた。
 「100年先を見通したまちづくり」が“創造的復興”の名で遂行されてきたのである。100年先には、現在の市民・被災者はいない。先を見通すことは時には重要なことではあるが、大震災に遭遇したような時に、震災を奇貨として「100年先を見通したまちづくり」は必要ではない。とにかく、「元の暮らし」ができるようになった時に、つまり危機のときではなく、平時の時に住民と行政が相談してすすめたらいいのである。

 26年もの長い年月が経ったにもかかわらず、復興は終わらず、次から次へと様々な問題が持ち上がってきている。
兵庫県震災復興研究センターでは2006年、それらは、国や自治体の復興政策の誤りや不十分さ=“創造的復興”路線がもたらしたもので、「復興災害」と呼んで警鐘を鳴らし、解決に向けて取り組んできている。
 復興災害をもたらした要因には2つのものがある。1つは、復興に名を借りた便乗型開発事業の側面であり、その典型が、新長田駅南再開発や神戸空港や地下鉄海岸線の建設である。もう1つは、復興プログラムの貧困さ、非人間性、非民主性、官僚性、後進性で、そこから生まれた単線型住宅復興政策は大量の孤独死を生み出し、「借上公営住宅」からの強制退去、震災障害者の長期にわたる放置などをもたらした。
新長田駅南再開発は、便乗型開発事業の側面と復興施策の非人間性、非民主性、官僚性の側面が重なって、最悪の状況をもたらしている(注)。

 

【復興災害の類型】
  ≪復興政策の貧困さ、非人間性、後進性、官僚性、無知・不作為≫

  (1)「借上公営住宅」からの強制的退去
  (2)巨大再開発事業-新長田駅南再開発事業
  (3)震災アスベスト
  (4)震災障害者
  (5)孤独死

 

  ≪便乗型開発事業≫

  (1)巨大再開発事業-新長田駅南再開発事業
  (2)神戸空港
  (3)地下鉄海岸線

 

 (注)塩崎賢明「阪神・淡路大震災-復興災害の20年-」(『大震災20年と復興災害』クリエイツかもがわ、2015年1月)

 

 被災者を救済しなければならない復興政策・方針を誤ると、極めて長期にわたって被災者を苦しめることになる。

新長田南再開発事業(26年経過)や「借上公営住宅」からの強制退去(11年近く経過)などの問題である。

 11月21日は、2つの問題の現状と課題について報告をする。

 

【報告会】

 ◎日時:11月21日(土)午後2時15分~4時50分
 ◎会場:神戸市勤労会館307号室(定員は、30人)
 ◎内容・次第:
    「復興災害」(①新長田南再開発、②借上公営住宅)の現状と課題について

Ⅰ.新長田駅南再開発事業 2時15分~3時30分
  ・報 告    出口 俊一  兵庫県震災復興研究センタ-事務局長
  ・コメント   広原 盛明  元京都府立大学学長
  ・質 疑

Ⅱ.「借上公営住宅」の強制退去問題 3時35分~4時50分
  ・報 告    出口 俊一 兵庫県震災復興研究センタ-事務局長
  ・コメント   吉田 維一 借上復興住宅弁護団事務局長
  ・質 疑

 ◎お願いとお断り:
資料準備の関係上、11月20日(金)までにお申し込みをお願い致します。
なお、午後1時~2時までは、同会場にて震災研究センターの常任理事会を開催しておりますこと、予めご了承願います。

 

【連絡先】
兵庫県震災復興研究センター
653-0041 神戸市長田区久保町7丁目4番10号
電話:078(691)4593
FAX: 078(691)5985
Eメール:td02-hrq@kh.rim.or.jp
ホームページ:https://shinsaiken.hatenablog.com
 ⇒アドレスを10月から変更しました

13年目の「新長田駅南地区震災復興第二種市街地再開発事業」の現実 増田 紘

兵庫県震災復興研究センター第3回「災害復興連続セミナー&フィールドワーク」レジュメ

07年10月27日(土) 午後1時~5時 神戸大学工学部COE 神戸フィールドスタジオ(KFS)
13年目の「新長田駅南地区震災復興第二種市街地再開発事業」の現実

―新長田駅南地区を歩く―
常任理事 増田 紘(兵庫県自治体問題研究所事務局長・一級建築士)

レジュメはこちら

Hyogo Research Center for Quake Restoration

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Hyogo Research Center for Quake Restoration


About Us
Hyogo Research Center for Quake Restoration
Hyogo Research Center for Quake Restoration is a non-profit organization founded in 1995 at Kobe, immediately after the Great Hanshin Earthquake in Japan with the objective of providing support to the local people in their attempts to recover their lives. This organization has been conducting many surveys, and studies as well as policy proposals and symposiums throughout these ten years in their search to promote a safer and better living environment for the future.

 

Board members
SHIOZAKI Yoshimitsu is currently a professor at the Department of Architecture and Civil Engineering of Kobe University. His major studies are in the field of urban planning and housing policy. He was a graduate from Kyoto University (MA and Dr of Engg.). He is now serving as a senior board member of Hyogo Research Center for Quake Restoration. He has made a few publications about the restoration programs that have been taken after the Great Hanshin Earthquake in 1995.

NISHIKAWA Eiichi is currently a professor emeritus of Kobe Maritime University. He was a graduate of Osaka University (MA and Dr of Engg.). He is now serving as a senior board member of Hyogo Research Center for Quake Restoration. He is a co-author of Sustainable Development.

DEGUCHI Toshikazu is the Executive Director of the Hyogo Research Center for Quake Restoration. He was a graduate of Kansai University. He was formerly a public school teacher and is currently a lecturer in both Ristumeikan University and Hannan University. He is an author of Study on Human Rights Education.

Copyright(C) Hyogo Research Center for Quake Restoration,1996-2020