兵庫県震災復興研究センター

阪神・淡路大震災の直後の大混乱の中で、いち早く被災者の暮らしの復旧、被災地の復興を目標として、日本科学者会議兵庫支部と兵庫県労働運動総合研究所が共同で個人補償の実施を中心内容とした「震災復興のための提言」を1月 29日に国と被災自治体に提出しました。そして、この2つの研究機関を母体に1995年4月22日、兵庫県震災復興研究センター(震災研究センター)が設立されました。

シンポジウム“阪神・淡路大震災15年とこれからのまちづくり”のご案内

大震災は、一瞬のうちに多くの人々の生命や住まい、仕事を奪ったが、100万人を超える人々が支援に駆けつけた。大震災は、わが国における「ボランティア元年」とまで言われ、1998年のNPO法制定の契機となり助け合いや協同の文化を育んできた。また住民主導のまちづくりや、国際都市神戸にふさわしい多文化共生のコミュニティづくりの先進的な取り組みも出てきている。

大震災15年をむかえ、以下のような課題を議論し、これからのまちづくりのありようを考えたい。

第1に、政府・被災自治体の復興政策の検証である。

この検証は、相当の確率で予測されている首都圏直下型地震や東海、東南海、南海、大阪直下型地震において直面するであろう多くの人々の不幸と悲惨な事態を避けるために、現在の大不況と貧困問題の克服策を考察する上でも必要なことである。

第2に、ボランティアやNPO、大学等非営利組織とまちづくりの関係である。大震災は、わが国における「ボランティア元年」とまで言われ、1998年のNPO法制定の契機となったが、住民主導のまちづくりや非営利組織の役割と暮らしに生かす方策を考えたい。

第3に、神戸市は、ユネスコの「デザイン都市」に認定されたが、デザインなど文化がまちづくりに果たす役割について考えたい。

どうぞ、12・12シンポジウムにお越し下さい。お待ちしています。

 

             ー記ー

1.日  時  12月12日(土) 午後1時30分〜午後5時

2.会   場  神戸松蔭女子学院大学(JR六甲駅、タクシーで4分、阪急六甲駅、タクシーで3分)
        233教室(2号館3階5号室)。参加費は、無料です。

3.総合司会  増永理彦(神戸松蔭女子学院大学教授)

4.プログラム
 ■挨拶
  郡司隆男(神戸松蔭女子学院大学学長)
 ■記念講演 「知識結いによるまちづくり」
池上 惇(京都大学名誉教授、文化政策まちづくり大学院大学設立準備室室長)
 ■大震災15年の検証と実践報告
  コーディネーター 
   中林  浩(神戸松蔭女子学院大学教授)
  報告者
   田中保三(元長田区御蔵通りまちづくり協議会会長、まち・コミュニケーション顧問)
   村井雅清(被災地NGO恊働センター代表、CODE海外災害援助市民センター事務局長)
   池田  清(神戸松蔭女子学院大学教授)

5.終了後、懇親会を予定しております。そちらの方にもご参加下さい。

6.主催 神戸松蔭女子学院大学/増永理彦研究室、中林浩研究室、池田清研究室