兵庫県震災復興研究センター

阪神・淡路大震災の直後の大混乱の中で、いち早く被災者の暮らしの復旧、被災地の復興を目標として、日本科学者会議兵庫支部と兵庫県労働運動総合研究所が共同で個人補償の実施を中心内容とした「震災復興のための提言」を1月 29日に国と被災自治体に提出しました。そして、この2つの研究機関を母体に1995年4月22日、兵庫県震災復興研究センター(震災研究センター)が設立されました。

「9・29地震・原発問題シンポジウムー最近の地震と原発問題を考えるー」のご報告(1)

講師の方をはじめ、主催者各団体のみなさま方、大変お疲れ様でした。ありがとうございました。

1.事務局としての報告を下記に記しておきます。会計は、分担金がすべて入金された時点で報告致します。
2.講師・大辻友雄氏の資料を添付ファイルにてお送り致します。あとは、講師の方と確認でき次第、お送り致します。
3.今回のシンポジウムの準備段階や当日のことについて、よかったことや改善すべきことなどをお願い致します。寄せられましたご意見は、主催者各位に転送致します。

           ー記ー

1.参加者、報道、感想などについて
○参加者は、10都府県(宮城、東京、新潟、石川、福井、滋賀、京都、大阪、兵庫、山口)・80人。内、マスコミの取材は、5社・8人。新聞報道は、「神戸新聞」、「新潟日報」など。
 「新潟日報」ウェッブ版の記事。
   ↓
 http://www.niigata-nippo.co.jp/pref/index.asp?cateNo=1&newsNo=2807

○参加者の感想文(8人分)
 ・時宜を得たテーマの選択であり、レベルが高いシンポジウムだと思いました。より多くの人に聞いてもらいたい内容だと思いました(宮城)。
 ・石橋先生のお話しを聞くことができ、満足しています。驚くような話しもあり、また勉強させていただきたいと思っています(東京)。
 ・石橋先生のお話しをもう少し聞きたかった(大阪)。
 ・石橋教授の話しはわかりやすく、大変有意義だった。もう少し、時間がほしかった(兵庫・神戸)。
 ・大変よかったです。時間をもっと多く計画して下さい。時間が少なく、残念です。何回もしてほしい(兵庫・神戸)。
 ・今回の内容は、全国に広めるためにもホームページに載せる必要がある。こういう企画は、もっとたくさんの人に聞いてほしい(兵庫・神戸)。
 ・いつものことですが、てんこ盛りで時間が足りなかったですね。3月の片山善博津久井進シンポジウムの時のように、参加できなかった人のためにも講演録は出版できないだろうか。「石橋スペシャル」(言い足りないことがまだまだあるようです)、「青木スペシャル」、「大辻スペシャル」(今回は、時間が短かかったようです)でもう一度開けないだろうか(兵庫・芦屋)。
 ・基本的部分は、日頃よく理解できなかったことが、ある程度はっきりして、勉強になりました。中ほど以降は、いまひとつ理解ができなかいことが多く、残念。柏崎刈羽原発反対同盟が、1974年に既に問題を提起し、訴訟をしていて現在、最高裁までいっているとのことですが、機会をつくって、できればその内容を紹介していただくと、今日のお話しをもう少しよく消化でできるのではないかなと思いました(兵庫・西宮)。

○事前(9月24日)に寄せらたご意見
 ・神戸まちづくり研究所のメンバーの能村聡と申します。とても興味深いシンポジウムのご案内有難うございます。残念ながら参加できませんが、少しばかりシンポでの議論に関してコメントです。NPO法人環境エネルギー政策研究所http://www.isep.or.jp/で環境エネルギー政策に関わっているので、特にこの問題はこれからの日本の行く末にいろいろな意味で重要と感じています。京都議定書の目標達成が国民的課題と言われていますが、政府の立てている目標達成計画は、実現には原発稼働率の88%というナンセンスな数字になっています。今回の事故で破綻しています。国民は原発は危険だけど、温暖化防止 に必要というプロパガンダに曝されています。しかし、これには大きなトリック騙しがあります。
 ◆二酸化炭素排出量が多い石炭火力の割合を下げて、天然ガスに替える(税率を変えるだけであっという間に転換する。神戸ではあの某製鉄会社には大きな責任がありますね)。
 ◆建築物の省エネを進める、ピーク時の電力料金を上げるなどして夏のピー ク需要を抑えて発電所稼働率を上げる(日本は先進国でも発電所稼働率では 最低の58%、(日本の原発の設備量は22.5%ですからピークを平準化し て稼働率をドイツ北欧並みの70%に上げれば原発なしでも実は困りません)。
 ◆太陽光や風力等の自然エネルギーの導入を促進する法制度(自然エネルギー電源からの買い取り価格を高くする)等、政府が政策転換すれば原発に頼らず、京都議定書を達成できる数値的裏付けのあるシナリオをNGOは描いています。ドイツやイギリス、北欧が実際にその政策で動いています。
  来年5月には神戸市でG8環境大臣サミットが開催されることになっており、 今回の原発震災は神戸でも持続可能なエネルギー社会をみすえた大きな社会潮流 をとらえた議論が求められている気がします。

2.企画内容について
○日 時:2007年9月29日(土) 午後1時〜5時
○会 場:兵庫県私学会館3階研修室(定員132人)
      〒650-0012神戸市中央区北長狭通4-3-13 TEL078-331-6623
○規 模:130人
○プログラム:
 ◆開 会(1:00))※司会
   村井雅清氏(被災地NGO恊働センター代表)
 ◆開会あいさつ(1:05)
   山中茂樹氏(関西学院大学災害復興制度研究所教授)
 ◆ 部(1:10〜3:00)※質疑を含む.
   講 演「原発の耐震安全性はいかに確保されるのか?」
 石橋克彦氏(神戸大学都市安全研究センター教授/地震学)
    地震現象の基本的なこと、活断層とは何か、最近および近未来の日本列島の地震情勢、原発の耐震安全性はどのように確保されることになっているか、(旧と新の)耐震指針とはどんなものか、日本列島の原発の耐震安全性を本当に確保するにはどうしたらよ いのか。   
  ー休 憩(3:00〜3:15)ー
 ◆ 部 (3:15〜4:50)※質疑を含む.
   シンポジウム「最近の地震原発問題を考える」
  大辻友雄氏(神戸大学名誉教授/原子力工学
   原発そのものの話(メカニズム、危険性など)ー一般論、 柏崎刈羽原発、日本の原発などー。また、最近、地球環境問題の観点から原発に対する期待が高まっていますが、そういう動向の問題など。
  青木正美氏(ペインクリニック・青木クリニック院長/東京都在住)
医師として市民として、首都直下地震原発震災へのイマジネーションと何を準備するべきなのかを考える。 
  石橋克彦氏(神戸大学都市安全研究センター教授)
塩崎賢明氏(神戸大学大学院工学研究科教授/住宅・都市計画)※コーディネーター                  
◆閉会あいさつ(4:50)
  野崎隆一氏(神戸まちづくり研究所事務局長)
 
○役割分担:
  ・司会、あいさつ・・・・・・・村井雅清、山中茂樹、野崎隆一
  ・コーディネーター・・・・・・ 塩崎賢明
・記録(写真)・・・・・・・・・岩田伸彦
・記録(録音)・・・・・・・・・藤原柄彦
  ・横一文字・・・・・・・・・・・黒田達雄
  ・案内、マスコミ・・・・・・・・出口俊一
  ・ポスター・・・・・・・・・・・・・塩崎賢明
  ・受付(書籍を含む)・・・ 奥田博子、細川裕子、佐野祐美子

 ○主 催:50音順
  ・関西学院大学災害復興制度研究所
  ・神戸大学大学院COE拠点「安全と共生のための都市空間デザイン戦略」
  ・神戸まちづくり研究所
  ・震災がつなぐ全国ネットワーク
  ・日本科学者会議兵庫支部          
  ・阪神・淡路大震災救援・復興兵庫県民会議             
  ・被災地NGO恊働センター
  ・兵庫県震災復興研究センター

 ○財 政:各団体の分担金1口1万円+参加費1000円
以上