兵庫県震災復興研究センター

阪神・淡路大震災の直後の大混乱の中で、いち早く被災者の暮らしの復旧、被災地の復興を目標として、日本科学者会議兵庫支部と兵庫県労働運動総合研究所が共同で個人補償の実施を中心内容とした「震災復興のための提言」を1月 29日に国と被災自治体に提出しました。そして、この2つの研究機関を母体に1995年4月22日、兵庫県震災復興研究センター(震災研究センター)が設立されました。

兵庫労働総研の解散にあたって ご支援・ご協力いただきましたみなさま方へのお知らせ

各 位                                                                                2010年5月15日 
兵庫県労働運動総合研究所
前理事長 藤田 明史
                                             兵庫労働総研の解散にあたって
                      ご支援・ご協力いただきましたみなさま方へのお知らせ

 長年、ご支援・ご協力いただきましたみなさま方に残念なことをお伝えしなければなりません。
 一昨年来、常任理事会で兵庫労働総研の今後のあり方をいろいろ検討してまいりましたが、2010年4月21日(水)に開きました第17回総会にて、兵庫労働総研の解散を正式に決定致いたしました。これまで辛抱強くご支援いただきましたことに心より感謝申し上げます。
 解散の直接の原因は財政の破綻であります。今までのような活動をこれ以上継続することは財政的に不可能と判断いたしました。いろいろな可能性を考えた上での苦渋の決断であり、この点に関してみなさまの寛大なご理解を得たいと存じます。
 兵庫労働総研が設立されましたのは、1992年10月23日であり、ソ連の崩壊後、日本の労働運動も大きな転換を迫られる、そのような時期に当たっていました。そして、その設立趣意書にある、「労働運動の前進に実践的に役立つ政策立案のための調査研究、資料・政策の提供を行う」ために、種々の活動を行ってまいりました。その成果は、『国民春闘白書』『労働・生活白書』(21回)『研究資料』(82本)と単行本(9冊)その他に蓄積されています。
 また、兵庫労働総研の活動に関わってこられた多くの方々の努力を忘れることはできません。しかし、われわれの活動は決して十分ではありませんでした。このことを一人一人が真摯に反省すべきであります。なぜなら、日本の経済社会の未曾有の危機的状況にあって、これまでの研究の蓄積の上に立ち、その本来の存在意義を発揮すべきまさにその時に、解散に追い込まれるそのこと自体が、運動の非力を証しているからです。一体どこに、どのような問題があったのか、この問いに各人が正面から向き合うべきだと考えております。
 兵庫労働総研がなくなっても、その中で生きてきた人間の経験は消えることはないでしょう。十分な反省が行われたならば、新たな状況のもとで、また新しく蘇るに違いありません。それがどんな形態をとるにせよ、その核心は、研究者と労働者の協働のネットワークであることに変わりはありません。それが再び誤りを犯さないためには、「一人一人が自らの頭で考える」こと以外に有効な方法はないと思います。しかし同時に、それがいかに困難であるかを痛感致します。
 兵庫労働総研という組織はこれで消滅いたしますが、労働・生活をめぐる様々な問題が噴出している現代において、われわれがこれまで蓄積してきました成果はこんご何らかの形で生きてくるに違いないし、また、生かさなければならないと思っております。
 解散に当たって、将来の新たな活動につなげる意味も込めて、二つの「研究資料」(「増補版・『もう一つの道』を指し示す基礎理論―『置塩理論』の現代的意味を考える」および「基礎研&兵庫労働総研8・30協働シンポジウム:社会の基本を変えよう!―時代はまるで『資本論』」)を作成いたしました。何らかの参考になれば幸いに存じます。
 なお、若干の残務処理、とくに資産の整理、外部への支払い等々の仕事が残っておりますので、数人のメンバーからなる残務処理委員会を設置いたしました。数カ月を目処に活動いたします。
 みなさま方といつかまた、何らかの形で協働できますことを、こころより念願しております。最後に、理事長としての役割を十分に果たし得なかったことに対して、みなさま方に心よりお詫び申し上げます。

 

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